日本期待のアスリートが決戦を前にしたインタビューで「楽しんできます!」という言葉をよく耳にしますが、「そんな遊び感覚ではダメだ、命がけで戦ってこい!」と言う人もいるかと思いますが、それは間違っています。
なぜならば、トコトン楽しむ気持ちで試合に臨むことは、そのアスリートにとっての最高の実力が発揮できることになるからです。
人生を充実して生きるためのキーワード、それは「楽しむこと」なのです。
私の若かりし頃は極度のあがり症で、人前で話すのが苦手でした。
田舎から上京し方言丸出しに強いコンプレックスがあったからかもしれません。
だから人前でのスピーチは悩みの種で、なんとか話すことができても苦手意識が先に立ち、実に説得力のない話となりました。
しかしキャリアを重ねるとともに人前でスピーチせざるを得なくなる機会が増え、それだけ憂鬱な気持ちも膨らみました。
そんな中、これまでにない大人数に対して重要な話をせざるを得ないことが避けられなくなり、私は悩んだ末に今こそ自己変革のチャンスとばかり徹底的に練習する決意をしました。
テーマは納得と感動、何度も何度も文章を書き、何度も何度も声に出して練習し、すっかり空で言えるまでに上達しました。
「楽しむこと」って才能の現れなんですネ!
そしていよいよ本番のスピーチのために舞台に上がると、不思議なことに何やら自信めいたものが生まれ、話し始めると聴衆が食い入るように私の話を聞いているのを肌で感じました。
シナリオ通り否それ以上にみんなが納得し、シナリオ通りに聴衆を笑わせ、予想外の大きな感動の拍手の中で私の話を終えることができました。
私がそのスピーチの中で発見したのは、これまで味わったことのないほど深~い「楽しむこと」の喜びでした。
その時以来、私のあがり症はなくなったのは当然として、私の「楽しむこと」のひとつにスピーチが加わりました。
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