消費者は買い物をするとき、心理的なプロセスを踏みながら購入に至るといわれています。
特に自動車や不動産物件などの高額商品は、消費者心理として失敗したくないという気持ちが強く、プロセスを踏む傾向が顕著に表れることになります。
AIDMAの法則はアメリカで開発されたマーケティング上の理論で、膨大な実証例からその心理プロセスを統計化し、Aから始まり、I-D-M-を経て、Aの購入決定までを英単語の頭文字で表しています。
A Attention 商品の存在を知る。
I Interest 興味を持つ
D Desire 欲しいと思う
M Memory 記憶する
A Action 購入を決定する
というわけで最初のAから最後のAまでの経過をたどって購入への道を進むのですが、多くの場合途中でストップしてしまう、つまり購入までに至らないということになります。
たとえば A、I、D、と順調に進んでも、Mの記憶する段階でストップすれば、購入までつながらないということになるわけです。
逆に言えば、Mの記憶する段階に手落ちがあることを発見できれば、たとえば定期的に電話やメールするなどして消費者の記憶をよみがえらせることで、次へとプロセスがつながることになるのです。
特に高額商品では、Mから最後のAまでは距離が離れすぎていて、いくつかの段階があるかもしれません。
その距離を詰める効果的な手を発見出来れば、購入までの距離がより縮まることになるわけです。
犬も歩けば棒にあたるほど、世の中甘くないぞ。
なんとなく業績が伸び悩んでいるとか、理由がわからないけどお客の反応が鈍いと感じているという話はよく聞きますが、そこには原因があります。
その原因を突き止めて対策を講じなければ、それだけ展望が開けることになります。
私はAIDMAの法則がこの時代ベストだとは思いませんが、消費行動に段階があることと、それに応じた戦術が必要であることを認識する必要があります。
そのためにはたえず消費者の気持ちを読み、分析し、その対応策を模索することがとても大切だと思っています。
そして自分の会社はどの段階が強く、どの段階が弱いのか的確な判断をし、効果的な手を打っていくことこそが、成功への条件ではないでしょうか。
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